矯正歯科の様々な技術とメリットや特徴
最終更新日 2024年11月15日 by ouraku
矯正歯科は歯科における診療科の1つであり、顎変形症や不正咬合などを治療する物です。
ワイヤーなどを用いて力を使って、歯の位置を正常な部分に移動させたり、上顎骨や下顎骨に形態変化を発生させ、審美性の向上および顎口腔機能などの回復を主な目的としています。
矯正歯科の歴史
このように様々な目的や予防に関して用いられている技術ですが、その始まりはいつ頃から行われていたのでしょうか。
矯正の始まりとされているのは、1903年にエドワードアングル博士が矯正歯学の研究理論を発表した事が最初だと言われています。
これは現在の方法論にも通ずるエッジワイズ法という原型となるスタイルを考案した方で、矯正学の帝王とも呼ばれている程の人物で、現代の歯科技術に大きな影響を与えたようです。
このエドワードアングル博士の理論の発表から日本に技術が伝わるまでは、50年程度を要しましたがそれ以降も多くの歯学者によって幅広い方法が誕生していきました。
現在における技術の根源でもあり、進化を続けながら利便性や安全性を高めているようです。
近年は裏側矯正(見えない矯正)が人気
そして近年は裏側矯正といって、いわゆる見えない矯正が人気となっているのが特徴です。
この見えない技術はリンガル矯正と呼ばれており、1960年代に誕生したのですが、実は日本人の藤田博士が考案したのです。
この見えない技術はフジタメソッドとも呼ばれ、当時は画期的な手法として大きな注目を集めました。
徐々に改良を繰り返していくうちに、現在ではお馴染みのリンガル矯正となって浸透しています。
また2001年にはドイツの研究者により、インコグニートの開発が行われるなど、見えない技術は多種多様なスタイルで進化した開発が進められているようです。
そしてマウスピース矯正という方法も導入されていますが、この中でも代表的なインビザラインの歴史を見てみましょう。
インビザラインとは
これは1997年に考案者とパートナーがともにアラインテクノロジー社という企業を立ち上げ、開発に携わったのが始まりだとされています。
この会社は2002年には日本にも設立し、その後の2006年には日本でもインビザラインが販売されるようになりました。
他の方法と比較するとインビザラインは新しい分野の技術ですが、痛みが少なく取り外しも気軽にできるなど画期的な方法として注目されています。
このようにそれぞれの技術の始まりを紹介してきましたが、種類によっての特徴やメリットなどもまとめて知っておきましょう。
裏側矯正のメリットとデメリット
まず見えない裏側矯正ですが、歯の裏に装置を付けますので舌側矯正とも言われています。
この場合は表側の器具とほぼ同等ですが、取り付ける器具の部分が小さくなっていますので、裏側に付けるとほとんど気づかれないというのが大きなメリットでしょう。
しかしデメリットもあるのがこの見えない技術の事実でもありますが、まず発音がしにくい事が挙げられるでしょう。
裏側に装置を付けていますので、どうしても少し邪魔になって発音が不明瞭となるケースも考えられます。
おおむね1ヶ月程度慣れていくと、通常通りの発音を習得できるという方も多いのが特徴です。
またマウスピースのケースでは、器具自体が苦手という方にとって人気の治療で、取り外し出来るマウスピース器具を1日20時間程度装着する事を行います。
食事の時には外しても構いませんし、裏側矯正の時と比較して歯磨きもスムーズにできるのが魅力です。
器具の煩わしさがほとんどありませんし、気軽に治療を行いたい方には最適でしょう。
デメリットで見ますと、抜歯などの治療の場合はマウスピースだけでは治療ができないので、表側や裏側矯正などを併用して治療する事もあります。
裏側矯正の費用について
これらの見えない治療では費用面でも気になる所ですが、まず裏側矯正の費用を知っておきましょう。
高度な治療技術が必要である事も手伝って、表側と比較すると高額になるケースがほとんどです。
矯正歯科にもよりますが、総額120万円以上〜が相場となっています。
またハーフリンガル矯正という下あごは表側で行うという施術であれば、若干安くなりますが、それでも100万円以上〜という相場となっています。
そしてマウスピースの費用ですが、もちろん使用する部分や歯の数などによって費用が変動します。
基本的には1歯あたりの単価として設定されており、ラミネートベニヤといったセラミックの物ですと1歯10万円程度からです。
また被せるタイプの物ですと前歯や奥歯などによって幅や形が異なりますので、セラミックタイプで1歯あたり6万円〜15万円程が相場費用と言えるでしょう。
まとめ
このように矯正歯科の技術の方法だけでもいくつか存在している事が分かりましたが、基本的には時間や手間、費用が多くかかるのが通説です。
自分がどのような治療方法が合っているのかをしっかりとカウンセリングして、治療方針や費用面でも納得のできる説明をしっかり受けてからそれぞれのメリットとデメリットを把握した上で、矯正歯科を選択する事をおすすめします。