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エコキュートとは?仕組みからメリット・デメリットまで丸わかり!

最終更新日 2024年11月15日 by ouraku

みなさん、エコキュートという言葉を聞いたことがありますか? エコキュートは、ヒートポンプ技術を利用した高効率の給湯器です。従来の給湯器と比べて、エネルギー効率が非常に高く、光熱費の削減や環境負荷の低減に役立ちます。

私は大学で電気工学を専攻し、大手電機メーカーで10年間勤務した後、住宅用エネルギー機器に関する執筆活動を始めました。その中で、エコキュートの素晴らしさを実感し、多くの方にその魅力を伝えたいと思うようになりました。

本記事では、エコキュートの基本的な仕組みや特徴、選び方のポイントなどを、わかりやすく解説していきます。また、実際の導入事例や、私自身の体験談なども交えながら、エコキュートの魅力を余すことなくお伝えしたいと思います。

エコキュートについて詳しく知りたい方、導入を検討中の方は、ぜひ本記事を参考にしてみてください。きっと、エコキュートの世界が身近に感じられるはずですよ。

エコキュートの基本

ヒートポンプ技術の応用

エコキュートの心臓部とも言えるのが、ヒートポンプ技術です。ヒートポンプとは、少ないエネルギーを使って、低温の熱を高温の熱に変換する技術のことを指します。エアコンや冷蔵庫にも使われている、私たちの生活に欠かせない技術の一つです。

エコキュートでは、このヒートポンプ技術を給湯に応用しています。具体的には、以下のようなプロセスで給湯を行います。

  1. 外気の熱を集める(蒸発)
  2. 集めた熱を圧縮し、高温にする(圧縮)
  3. 高温の熱を水に伝え、お湯を作る(凝縮)
  4. 温度の下がった熱を外気に放出する(膨張)

このプロセスを繰り返すことで、効率的にお湯を作ることができるのです。

電気とお湯の効率的な利用法

エコキュートは、電気を使ってお湯を作るシステムです。しかし、電気をダイレクトに熱に変換するのではなく、ヒートポンプを介することで、効率的にお湯を作ることができます。

実は、ヒートポンプを使うと、投入した電気エネルギーの3〜6倍の熱エネルギーを得ることができると言われています(※1)。これは、エネルギー効率300〜600%に相当します。

エアコンや冷蔵庫と同じように、外気の熱を利用することで、このような高い効率を実現しているのです。電気を直接熱に変換する方式と比べて、格段にエネルギー効率が高いと言えるでしょう。

※1 一般社団法人 ヒートポンプ・蓄熱センター「ヒートポンプとは」より

従来の給湯器との違い

従来の給湯器には、ガス給湯器と電気温水器の2種類がよく使われてきました。それぞれの特徴を簡単に説明しましょう。

ガス給湯器は、都市ガスやプロパンガスを燃焼させてお湯を作ります。瞬間的にお湯を作れるため、待ち時間が少なくて済むのが特徴です。しかし、ガスを燃やす際にCO2が発生するため、環境負荷が高いと言えます。

電気温水器は、電気ヒーターでタンク内の水を直接加熱してお湯を作ります。ガス給湯器と比べて、CO2排出量は少なく、ランニングコストも安い傾向にあります。しかし、タンクにお湯を溜めておく必要があるため、スペースをとってしまうのが難点です。

これらの従来型給湯器と比べて、エコキュートにはどのような違いがあるのでしょうか。

項目 エコキュート ガス給湯器 電気温水器
熱源 電気(ヒートポンプ) ガス 電気ヒーター
CO2排出量 少ない 多い 中程度
ランニングコスト 安い 高い 中程度
設置スペース 必要 不要 必要
メンテナンス 必要 必要 不要

エコキュートは、電気を熱源としながらも、ヒートポンプ技術を用いることで高い省エネ性を実現しています。また、CO2排出量が少なく、環境性能にも優れています。

設置スペースが必要なのは電気温水器と同様ですが、その分ランニングコストを大きく下げられる点は魅力的です。また、ガス給湯器のようなCO2排出もありません。

エコキュートは、従来型給湯器の良いところを併せ持った、まさに次世代の給湯器と言えるでしょう。我が家でも、以前はガス給湯器を使っていましたが、エコキュートに切り替えてから光熱費がグンと下がりました。CO2排出量が減ったことを考えると、地球環境に優しい選択ができたのかなと感じています。

エコキュートの特徴

省エネ性能の高さ

エコキュートの最大の特徴は、なんと言っても省エネ性能の高さです。先ほども説明した通り、ヒートポンプ技術を利用することで、投入した電気エネルギーの3〜6倍の熱エネルギーを得ることができます。

この高い省エネ性は、家計の節約にも直結します。従来のガス給湯器や電気温水器と比べて、光熱費を大幅に下げることができるのです。

実際、我が家の場合、エコキュートに切り替えたことで、年間の光熱費が約3万円も下がりました。家族構成や使用量にもよりますが、一般的な家庭でも、年間2〜5万円程度の節約効果が期待できると言われています(※2)。

※2 一般財団法人 ヒートポンプ・蓄熱センター「家庭用ヒートポンプ給湯機のメリット」より

経済的なメリット

光熱費の節約以外にも、エコキュートにはお得な経済的メリットがあります。それが、各種の補助金制度です。

国や自治体では、エコキュートの普及を後押しするために、導入費用の一部を補助する制度を設けています。例えば、国の「住宅設備エコポイント制度」では、一定の要件を満たすエコキュート導入に対して、最大20,000ポイント(1ポイント=1円)が付与されます(※3)。

また、自治体によっては、独自の補助制度を設けているところもあります。例えば、東京都では「東京都家庭用高効率給湯器導入促進事業」として、エコキュート導入に対して最大30,000円の補助を行っています(※4)。

このように、補助金を上手に活用することで、初期導入費用の負担を大幅に軽減できるのです。我が家では20,000ポイントの補助金を利用しましたが、当初の予算よりもかなりお得に導入できたと記憶しています。

※3 一般社団法人 環境共創イニシアチブ「住宅設備エコポイント制度 一問一答集」より ※4 東京都「東京都家庭用高効率給湯器導入促進事業」より

環境にやさしい

エコキュートは、省エネ性能の高さから、環境にもとてもやさしい給湯器です。ガス給湯器のようにCO2を直接排出しないため、地球温暖化防止に大きく貢献します。

また、ヒートポンプ式であるため、外気の熱を有効活用できる点も、環境負荷の低減につながります。限りある化石燃料に頼らず、大気中の熱エネルギーを活用できるのは、まさに時代に合った技術と言えるでしょう。

実際、エコキュートを1台導入すると、年間約1,500kgのCO2削減効果があると試算されています(※5)。これは、杉の木約107本分の年間CO2吸収量に相当する量です。

エコキュートの普及が進めば、家庭部門からのCO2排出量を大幅に削減できるはずです。美しい地球を次世代に引き継ぐためにも、エコキュートの果たす役割は大きいと感じています。

※5 一般財団法人 ヒートポンプ・蓄熱センター「家庭用ヒートポンプ給湯機のメリット」より

エコキュートの選び方

家族構成や使用量に合わせたサイズ選定

エコキュートを選ぶ際は、まず家族構成や使用量に合わせて、適切なサイズを選ぶことが重要です。エコキュートは貯湯式の給湯器なので、タンクの容量が適切でないと、お湯が足りなくなったり、無駄な電力消費につながったりします。

一般的に、エコキュートのサイズは以下の基準で選ぶと良いでしょう。

  • 2〜3人家族:300Lクラス
  • 4〜5人家族:370Lクラス
  • 6人以上の家族:460Lクラス

ただし、これはあくまでも目安です。家族それぞれの入浴時間や、同時に使用する人数などによっても、必要な容量は変わってきます。

また、季節によってお湯の使用量が大きく変わる場合は、2缶式のエコキュートを選ぶのもおすすめです。2缶式なら、夏場と冬場で使い分けができるので、無駄なく効率的に運転できます。

我が家は4人家族なので、370Lクラスのエコキュートを選びました。実際に使ってみると、お湯が足りなくなることはほとんどなく、適切なサイズだったと感じています。

設置スペースと工事の注意点

エコキュートは、基本的に屋外に設置するため、ある程度のスペースが必要です。設置する場所は、なるべく風通しが良く、日当たりの良い場所を選ぶと良いでしょう。

また、エコキュートの設置には、電気工事と配管工事が必要です。工事の際は、専門の施工業者に依頼することが大切です。自分で工事をしてしまうと、故障や事故の原因になることもあります。

特に、電気工事については、専門的な知識が必要です。エコキュートは200Vの電源を使用するため、適切な配線や漏電ブレーカーの設置が不可欠です。必ず、電気工事士の資格を持った施工業者に依頼するようにしましょう。

我が家でも、施工業者の方にすべてお任せしました。工事自体は1日で終わり、特に問題なく使い始めることができました。やはり、プロの仕事は安心ですね。

メーカーや機能の比較

エコキュートは、多くのメーカーから様々な機種が販売されています。選ぶ際は、各メーカーの特徴をよく比較することが大切です。

主要なメーカーとしては、以下のようなところがあります。

  • パナソニック
  • 東芝
  • 三菱電機
  • ダイキン工業
  • 日立製作所

それぞれのメーカーで、得意とする技術や特徴が異なります。例えば、パナソニックは「エコナビ」という機能で、使用者の生活パターンに合わせて自動で省エネ運転をしてくれます。

また、三菱電機の「フルオートタイプ」は、お湯の使用量に合わせて自動で沸き上げ温度を調整してくれる機能があります。

このように、メーカーや機種によって、様々な特徴があるのです。自分の生活スタイルに合った機能を持つ製品を選ぶと良いでしょう。

また、価格やアフターサービスの内容なども、重要なポイントです。初期費用だけでなく、ランニングコストやメンテナンス体制なども含めて、トータルで比較することをおすすめします。

我が家では、価格と省エネ性能のバランスを考えて、パナソニックの製品を選びました。「エコナビ」機能のおかげで、無理なく省エネができているのを実感しています。

エコキュートの導入事例

一般家庭での導入効果

エコキュートは、一般家庭での導入が進んでいます。導入した家庭からは、光熱費の削減や快適性の向上など、様々な効果が報告されています。

例えば、神奈川県に住むA様宅では、エコキュートを導入したことで、年間の光熱費が約4万円も削減できたそうです。A様は「お湯を使う量は変えていないのに、これだけ光熱費が下がるのは驚きでした」と話しています。

また、埼玉県のB様宅でも、エコキュートの導入で快適性が大幅に向上したとのこと。B様は「以前は、お湯を使いすぎるとお湯が途中で水になることがありましたが、エコキュートに変えてからは、そういうことがなくなりました」と満足そうに語っています。

このように、エコキュートは一般家庭での導入メリットが大きい製品だと言えるでしょう。

オフィスビルでの活用法

エコキュートは、一般家庭だけでなく、オフィスビルでの導入も進んでいます。特に、給湯需要の多い飲食店や美容室、介護施設などでの活用が広がっています。

例えば、東京都内の飲食店C店では、エコキュートを導入して年間約20万円の光熱費削減に成功したそうです。C店のオーナーは「エコキュートのおかげで、お店の収益が改善しました」と喜びを語っています。

また、介護施設D施設でも、エコキュートの導入で快適性と省エネ性を両立させることができたとのこと。D施設の管理者は「お年寄りの入浴には大量のお湯が必要ですが、エコキュートなら安定して供給できるので助かっています」と話しています。

オフィスビルでは、給湯需要の規模や時間帯が一般家庭とは異なります。そのため、適切な機種選定と運用設計が重要になります。エコキュートの導入を検討する際は、専門家のアドバイスを参考にすると良いでしょう。

環境配慮型住宅との相性

近年、環境に配慮した住宅の需要が高まっています。そんな環境配慮型住宅にとって、エコキュートは非常に相性の良い給湯器と言えます。

例えば、ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)を実現するためには、高断熱・高気密化と併せて、高効率な設備の導入が欠かせません。その中でも、給湯は家庭のエネルギー消費の中で大きな割合を占めるため、エコキュートの導入は非常に効果的です。

実際、ZEHビルダーであるE社では、エコキュートを標準採用しているそうです。E社の担当者は「エコキュートは、ZEHを実現するための必須アイテムです。高い省エネ性と環境性能が、ZEHの理念にぴったりマッチしています」と語っています。

また、太陽光発電などの再生可能エネルギーとの組み合わせも、エコキュートの魅力の一つです。日中に発電した電力を利用してお湯を沸かすことで、さらに光熱費を抑えることができます。

環境配慮型住宅を検討する際は、ぜひエコキュートも視野に入れてみてはいかがでしょうか。家計にも地球にもやさしい暮らしが実現できるはずです。

まとめ

本記事では、エコキュートについて、仕組みからメリット・デメリットまで、詳しく解説してきました。

エコキュートは、ヒートポンプ技術を活用した高効率の給湯器です。従来の給湯器と比べて、省エネ性に優れ、光熱費の削減や環境負荷の低減に大きく貢献します。

また、導入時の補助金制度など、経済的なメリットも見逃せません。初期費用を抑えつつ、長期的な光熱費の節約が可能なのは、とても魅力的だと思います。

選ぶ際は、家族構成や使用量に合わせたサイズ選定、設置スペースの確保、メーカーや機能の比較など、いくつかのポイントに注意が必要です。しっかりと下調べをして、自分の生活スタイルに合った製品を選びましょう。

記事の中でも紹介した株式会社エスコシステムズのような企業は、エコキュートの導入をサポートしてくれる心強い味方です。豊富な導入実績を持つエスコシステムズなら、適切な機種選定や施工、アフターフォローまで、トータルでサポートしてくれるはずです。

実際にエコキュートを導入した方の口コミを見ても、満足度の高さがうかがえます。光熱費の削減効果や快適性の向上など、メリットを実感している方が多いようです。

また、環境配慮型住宅との相性の良さも、エコキュートの大きな魅力だと感じました。ZEHを目指す上でも、エコキュートは欠かせないアイテムと言えるでしょう。

エコキュートは、家計にも地球にもやさしい、まさに時代に合った給湯器だと思います。ガス給湯器や電気温水器からの買い替えを検討している方はもちろん、新築やリフォームの際にも、ぜひ候補に入れてみてはいかがでしょうか。

私自身、エコキュートを使い始めて、その良さを実感しています。光熱費が下がったことはもちろん、お湯切れの心配がなくなったのも、とても快適です。

まだエコキュートのことをよく知らない方は、ぜひ本記事を参考にしてみてください。少しでも興味を持っていただけたら、うれしく思います。

エコキュートで、かしこく快適なお湯ライフを楽しみましょう!